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出 水 の 家


 この家の施主は現在東京都荒川区の高層マンションに住まれている。

 都会の喧噪感から逃れる為、生まれ故郷である鹿児島県出水市にこの住宅は計画された。敷地は、出水市郊外の農地が広がる中の住宅地の一角で、北側には水路が流れ、周辺はのどかな風景が眺望できセカンドハウスには最適なロケーションである。


 住宅へのアクセスは、スロープ状に盛土をしたアプローチから玄関テラスへと導かれるが、この玄関テラスと2階バルコニーは、建物の屋根と一緒に覆われ、柱材4寸角の垂直性を真壁の外壁と共に木造ロッジア空間となっている。

 部屋は1階に夏の間、2階に冬の間と呼ばれる季節に応じて使い分ける2室で、壁仕上げに異なる色の珪藻土で仕上げ、それぞれに落ち着きをかもし出す。1階の台所、居間は帰郷された時に一番の楽しみにしている「もてなし」の場所で、自慢の手料理と共に親戚、知人が集う。

 またこの住宅には海岸で拾ってきた流木がアクセントになっている。建具と家具の把手、階段と吹抜の手摺、2階冬の間の拡張部にそれぞれ風土的オブジェとして取り付けた。熊本から出水の四季折々変化する美しい海岸線を打合せと現場監理での往復の度に感じていた。道行きに何度か休憩がてら幾つかの海岸に立ち寄った時、何やら海の記憶が詰まっているかに思えた流木に目が止まり、出水の家の記憶の材料として使用している。

 1階水廻りは以前娘さんが設備メーカーに勤務されていたので、割安にて洗面台、トイレ、ユニットバスが入っている。そして、施工会社の取り計らいもあって、総工費1千万円のローコストによって現実のものとなった。


 

 

  出水の家(2002)

 

  主要用途:専用住宅

 

  規格・構造

   地上2階、木造

   敷地面積:170.13u

   建築面積:62.10u

   延床面積:66.14u(20.0坪)

   1階面積:47.20u(14.3坪)

   2階面積:18.94u(5.7坪)

 


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