赤星建築都市設計研究所は熊本を起点に住宅・店舗・リフォームから各種建築施設や街づくりまで広く設計デザインしています

建築士会・熊本復興の家グループ熊 本 地 震 震 災 復 興 住 宅

2LDKタイプ 木造平屋建熊本県地産地消の家づくり推進事業
熊本県産材+庭木プレゼント利用
床面積69.02u (20.8坪)
本体価格1350万円(税別)リバースモーゲージを利用


  このY様邸は、熊本地震によって住まいが半壊し、建替えの相談に来られた70代、女性の復興住宅です。 地震前に住まわれていたのは二階建住宅でしたが、新しい住まいは平屋を考えていることや、 地震後、住宅の構造に不安な部分もあり、地震に強く、断熱性能の高い住宅を建てることを決められました。
突然の地震だったこともあり、金銭面も出来るだけ低コストで抑えつつ、キッチン等の住設機器はこだわりながら設計を進めました。 また、住宅ローンではリバースモーゲージを利用されています。

  地震前に住まわれていた住宅では、道路面より敷地が低く、大雨が降ると玄関に雨が入ってくるとの相談を受け、 全体的に地盤面を高く上げ、玄関から全面道路までしっかりと勾配をとって外構を設計しています。
また、将来車いすのことも考え、スロープを玄関前に設置しています。 基礎部分には、アクセントとしてY様がお持ちの、四季の絵が描かれたタイルを張っています。



玄関の屋根は、大きくはねだしており、軒裏は垂木表しで木造の風合いを感じさせます。
外壁は白のサイディングをベースにして、アクセントとして南東の外壁は、落ち着いたグリーンの木目調サイディングを使用しています。



  玄関の靴箱や、居間・食堂の食器棚、玄関と洋室の引き戸は以前から使われていた家具を再利用しています。
新築に使い慣れた馴染みある家具を設置し、親しみのある空間になっており、コストも抑える工夫をしています。


  十分に広い居間・食堂・台所からすべての部屋に接した設計となっており、動線として使い勝手の良い空間となっています。 中央には、構造的に重要な柱が設置されており、居間と食堂が自然とその柱を境目として分かれています。



建材は、すべて県産材で、その一部は熊本県木材協会連合会から抽選でプレゼントされたものです。 和室の畳も同様に、八代東ロータリークラブから熊本県畳工業組合を通じて、復興支援プロジェクトとしてプレゼントされました。 熊本のい草から作られた高品質の畳を使用しています。


  この住宅は、施主の希望があり居間、食堂、キッチン、水廻り等のプランを地震前の住宅と似たような配置にしています。
  南西側と南側は、既存の植栽が出来るだけ多く残せるように建物を配置しつつ、建物をコンパクトに設計しています。

  5帖の洋室は、現在は物置として利用されていますが将来は、ご氏族に住宅を譲ることを考え、できるだけ広く一部屋設けています。

  キッチン、便器は(株)アネシスのショールームより、展示品を低コストで設置しています。
浴室、洗面台、キッチンは将来、車いすのことを考えた仕様となっています。
他にも、高齢者に配慮したやさしい設備、設計仕様で手摺を設置したり、扉は引戸を主に設置しています。


主要用途専用住宅
工期平成 29年 9月 15日〜平成 30年 3月 27日
構造形式木造 平屋建
敷地面積165.52u (50.0坪)
床面積69.02u ( 20.8坪)
用途地域第二種中高層住居専用地域
本体価格1350万円(税別)


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